シャンプーやブラッシングで気づいたら髪が抜けていたりしますが、1日平均、80〜100本は自然に抜けると言われています。
ですが、髪がなくならないのはなぜか?
それは、髪は抜けてもやがて新しい毛が生えてくる“サイクル”があるからです。
これをヘアサイクルといい、「成長期」、「退行期」、「休止期」の3つを流れて巡ります。
ヘアサイクルについて
成長期では、髪の元になる毛母細胞の細胞分裂が活発に起こり生えてきます。
人間の髪の毛は、約10万本あると言われていますが、その約85%が成長期の段階にあり、一般的には2〜6年で次のステージへと移行します。
退行期では、休止期に移行する過程の時期です。
毛母細胞の細胞分裂が衰え、毛球が退縮し、完全に退化します。
この期間はおおよそ、1〜2週間程度と言われています。
ヘアサイクルの最終段階である休止期では、髪の毛の製造が終わり、古くなった髪の毛が抜け落ちます。約3〜4カ月かけて終了します。
男女や個人で差がありますが、女性の場合、平均的に4〜6年でヘアサイクルが一周し、一生で15〜30回ほどのヘアサイクルを繰り返すといわれています。
ヘアサイクルが乱れると薄毛の原因に
成長期の髪の比率が少なくなり、休止期の髪が多くなるといったヘアサイクルの乱れは、薄毛の一つです。
ヘアサイクルが乱れる要因は様々で、ストレスやよくない生活習慣(睡眠不足や運動不足、喫煙や過度の飲酒など)に加え、間違った頭皮ケアや季節的な要因、加齢などがあります。
ストレスやよくない生活習慣、間違った頭皮ケアは、頭皮の血流を悪化させヘアサイクルにも悪影響が出ます。
健全なヘアサイクルを維持するためには、日頃の生活スタイルを見直し、ストレスの少ない規則正しい生活を送るよう努めましょう。
また、ヘアサイクルは、季節で乱れる傾向もあり、秋口に抜け毛が増えると実感している人も多く、成長期にある毛の比率が、季節が要因で変化しているためです。
休止期の毛の量がピークとなるのは、7月だといわれています。
10月ぐらいまでは自然脱毛が増加するというわけです。
つまり、秋口の抜け毛は、科学的にも証明されていることですので、気持ちを楽に持ちましょう。
さらに、加齢にともなうヘアサイクルの変化も自然現象のため、ある程度は仕方のないことといえます。
ただし、閉経による女性ホルモンの減少で起こる、FAGA(女性男性型脱毛症)は、成長期の期間が短縮してしまい、成長期を持続させるようなケアで、薄毛が解消する場合もあります。
閉経や更年期障害など体の変調とともに薄毛を感じた時は、早めに専門の医療機関やサロンへ相談するのが得策です。
ヘアサイクルは、生活習慣により乱れてしまう、繊細なもので、自身のシャンプーの方法が正しいかを見直したり、
仕事や人間関係のストレスを軽減するよう努めたり、睡眠不足や運動不足、喫煙や過度の飲酒などよくない生活習慣を正したりすることで、ヘアサイクルを健全な状態に導けます。
ヘアサイクルを理解し、薄毛にならないライフスタイルが送ることがとても大事です。